2013年4月8日月曜日

オレの会社はグローバルイノベーションソリューションサービスカンパニー

とあるメーカーに勤めているのだが、ここ数年、社長たちの操る言語の優秀さに舌を巻いている。

「グローバル」「イノベーション」「ソリューション」「サービス」

うちの会社の社長たち、このあたりの限られた横文字数語だけで、コミュニケーションのほとんどをこなしているようなのだ。凄すぎる。



ソフトウェアの世界では、低級言語と高級言語という言葉がある。
低級言語とは、たとえば子供におつかいを頼むときに、

「お金を手に握りしめてね」
「玄関のドアを開けてね」
「500メートル歩いてね」
「リンゴを指さしてね」
「大きな声で、くださいと言いましょう」

みたいに、たくさんの指示を必要とするコンピュータ言語のことだ。

高級言語はこれを、「あそこの八百屋でリンゴを買ってきて」の一つの指示で済ます言語のこと。
コンピュータは高級言語を解釈し、低級言語の粒度まで落として、動作し命令を完遂する。


言語の優秀さとは、巨大な意味空間を、いかに数の少ない語彙と文法で表現できるかということだ。
洗練された言語体系は、一切の無駄がないためにその語彙セットのサイズは小さい。



うちの社長たちが使用する言語は、
「グローバル」「イノベーション」「ソリューション」「サービス」「テクノロジー」「クラウド」「ミッション」
このあたりの、わずかに十語程度の語彙だけで完結しているのだ。
洗練された無駄のない言語体系。
これですべてのコミュニケーションを行なっているのだから、凄いというしかない。


試しに役員たちのブログから1記事に使われている言葉を抜き出してみると、以下のような感じだ。おそらくこの「グローバル」という一語には、物凄い情報量がこめられているのだろう。

会長:グローバル×8、コミュニケーション×3、ビジネスパーソン×1
社長:グローバル×4、テクノロジー×3、サービス×5、イノベーション×1、ミッション×1
役員:グローバル×26



下っ端開発者の自分などには、グローバル! オー、グローバルグローバル! イノベーィション! と楽しそうに繰り返す彼らの高度に洗練された会話の意味が、到底理解できない。
やはり社長や役員になるような人たちの頭の良さというのは凄いものだなぁ、と、素直に尊敬する今日このごろである。

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